
大阪ブルーノート@大阪・西梅田 
この店は、私が大阪に赴任中に阪神電鉄が親会社としてオープンさせたのだ。丁度バブル期の開店だったので、
お店の内装は北新地のクラブのような贅沢な作りだった。ジャズクラブとしては、異例の大きさとゴージャズさ
は、ジャズを聞く人の比率の少なさを考えると、この先ずっとやっていけるのか心配してしまったが、現在でも
東京、大阪、福岡のブルーノートがそこそこ繁盛している状況を考えると、純粋のジャズファンだけでなく、
新しい顧客層を獲得しているのだと感心してしまう・・・・
海外の一流ジャズメンの演奏を、大きなコンサートホールではなくて、お酒・料理を食べながらゆったりとした
雰囲気の中で聞くことが出来るのは最高の気分だ! それも10メートルと離れていない距離で、まるで息遣いが
聞こえる位の至近距離で聞くことが出来る!
まず、何よりも一番聞きたくて行ったのは、トニーベネットだった。彼は、ブルーノート東京での公演の際には
マイクを使わないで、「思い出のサンフランシスコ」、「マイファニーバレンタイン」、「マイフーリッシュハート」
などを歌ったそうだ。この時期アン・プラグドが流行りだったこともあるが、やはり肉声で彼の歌声を聞けるのは
滅多にないことだから、是非一度聞いてみたかったのだ。
演奏が始まるまで一時間ほど、飲食タイムとなっていて、ビールやワイン、ウイスキーやカクテルなどを飲みながら、
軽く食事が出来るようになっている。まずはビールで乾杯した後、サラダやチキンバスケットなどの軽いつまみを
注文して、後はウイスキーのボトルをキープした。会員カードを貰ったが、なんとプラスティックカードではなくて
銅製のカードだった! 会員番号は、「407」番という比較的若い番号だった。これは永久番号らしい・・・・
飲食タイムが終了して、いよいよライブのスタートだ! テレビやレコードで彼の演奏はよく聞いているし、知っている
つもりだったが、ステージで出てきた本人をすぐ近くで見た時には、興奮のあまり鳥肌が立ってしまったのだ。
ライトに照らされた彼は、テレビや写真でみたよりも若々しく見えた。はっきり言って、非常に精力的な感じがする・・・
今回は、ピアノトリオと一緒に大阪のブルーノートの公演のためだけに来日したようだ。満席状態の客席は、着飾った
男女で一杯だ。この店の場合、一応入り口で服装検査がさりげなく行なわれていて、雪駄履きや作業服の類いを着た
人の入場は断られることになっているらしい。
最初の何曲かは、ピアノトリオでアップテンポの曲を歌ってくれた。そろそろバラードの順番だぞと思っていたら、
日本語と英語が混ざった挨拶とおしゃべりが始まった。元々早口な英語だが、我々に分かり易いよう、ゆっくりと
話してくれたので、だいたい何を言っているのか理解することが出来た・・・・と思う。
曲の解説を簡単に始めて、いよいよピアニストがスローなバラードを弾き始めた・・・・おぉ、この曲はあれだ。
「マイファニーバレンタイン」だ! ピアノとデュエットみたいだ! マイクを持って、彼はピアノの脇に立って
歌い始めた・・・・う〜ん、素晴らしい出足だ。。。確か、ビル・エバンスとのデュエットアルバムでも演奏していた。
サビに入ったところで、彼はマイクをピアノの上に置いて、肉声で歌い出した! 素晴らしい声と声量だ!! これを
聞きに来たのだ!!! なんという歌唱力だろう。一流のジャズボーカリストの中でも、肉声で朗々と歌い上げること
が出来るのは恐らく、このトニー・ベネットだけだろう。 一曲が終わり、ピアニストは次の曲を弾き出した・・・・
やった!「思い出のサンフランシスコ」だ!! この曲は、最初からマイクなしで歌うつもりのようで、マイクは
ピアノの上に置いたままだった・・・・・
結局1時間少しのライブ演奏の間、マイクなしで半分以上の曲を歌ってくれた・・・・満足したことは言うまでもない。
一流のエンターテイナーとはかくあるもの! というのをこの目で見ることが出来たのはとても良かった。それも
すぐ目の前の席で、酒と美味いつまみをやりながらいけたのはブルーノートだからだと思う。。。。。
「大阪ブルーノート」
大阪市北区曽根崎新地2-3-21AXビルB1 06-6342-7722 17:00〜25:00
予算10000円程度 ビール800円 ジントニック900円 チキンバスケット1000円、ミックスピザ1000円
ソーセージの盛り合わせ1400円 うみの幸グラタン1400円 ミュージックチャージ6500〜8000円程度